思い込み、先入観、固定概念を壊す(その2)

前回、思い込み、先入観、固定概念を壊す方法として、「視点の転換」と「極大・極小オペレータ」という方法を紹介しました。

今回は、「Good-Badゲーム」を紹介します。

「Good-Badゲーム」は、以下の定型文の< >の中に問題状況に対応する事実・思いつきを記入することで行います。

対象システムの欠点< 対象システムの欠点をここに記入します >は悪い、なぜなら:< 理由を記入します=理由1 >だから

理由1< 理由1を記入します >は良い、なぜなら:< 理由を記入します=理由2 >だから

理由2< 理由2を記入します >は悪い、なぜなら:< 理由を記入します=理由3 >だから

理由3< 理由3を記入します >は良い、なぜなら:< 理由を記入します=理由4 >だから

このようにして、少なくとも4~5つの文章を作成するようにします。

(例)食卓のソース差し

対象システムの欠点< ソース差しの注ぎ口からソースが垂れる >は悪い、なぜなら< ソースがソース差しを汚す >から

< ソースがソース差しを汚す >は良い、なぜなら< ソースが円滑に食べ物に注がれる >から

< ソースが円滑に食べ物に注がれる >は悪い、なぜなら< ソースが手やテーブルを汚す >から

< ソースが手やテーブルを汚す >は良い、なぜなら< 汚れを拭き取ることでソース差し、手、テーブルを常に清潔に保てる >から

「ソースがソース差しを汚す」とか「ソースが手やテーブルを汚す」が「良い」なんて言ったら、普通は「何バカなこと言っているんだ」と言われそうです。

理由がバカバカしいとか、受け入れられないように思えても気にしないでください。このように考えてみる目的は、自由に発想することにあるのです。

バカバカしいと思えるアイデアや、受け入れられないアイデアとは、現在の常識に反しているということです。

常識は思い込み、先入観、固定概念の源ですので、思い込み、先入観、固定概念を壊すためには、非常識なアイデアを一旦受け入れることが必要です。

その後で、実現性を高めるアイデアを考えればいいのです。

試しに、ソースが食べ物に円滑に注がれ、ソース差し本体、手、テーブルが汚れない「キレのよい清潔なソース差し」を考えてみてください。