発明的問題解決と不具合分析と不具合予測

不具合分析(FA:Failure Analysis)とは、製品・サービスに関して既に起きてしまった不具合のメカニズムを解明し、その再発防止策を検討するための手法です。
不具合予測(FP:Failure Prediction)とは、未だ上市していない製品・サービスの潜在的な不具合を予測し、その未然防止策を検討するための手法です。
開発・設計に関していえば、従来品や現行品の改良を行う際に不具合分析(FA)が必要になる場合があります。
すべての不具合、事故、欠陥、または有害な作用には、少なくとも一つの根本的原因があります。
そのため、取り組んでいる問題の原因に関する既知の仮説、想定されていること、問題と何らかの形で相関性のある事象または状態を観察することで問題の発生メカニズムを明らかにしなければなりません。
問題発生メカニズムがわかれば、問題の原因や問題から生じる望ましくない結果を排除することで、問題を解決する(改良案が完成する)ことになります。
しかしながら、そもそも問題発生のメカニズムがわからないために問題が解決できないことが多いわけです。
そこで、発明的問題解決(IPS:Inventive Problem Solving)の基本ソフトであるIWB(Innovation WorkBench)には、そのような複雑な問題にも対処できるように、問題に関する原因と結果を明らかにする問題分析プロセスの中に不具合分析(FA)の簡略版が組み込まれています。
問題発生メカニズムが明らかになり、問題を解決できるアイデアが完成した場合には、そのアイデアを実際の製品・サービスに適用することになります。
このアイデアの実装に関して考えなければならい問題もあります。それは、新しいアイデアを実装した新製品・新サービスの信頼性の問題です。
顧客が新製品・新サービスを使用した際に、不具合が発生しないとも限りません。それを防止するための予防策を講じておかなければなりません。
この段階では、将来生じるかもしれない不具合を予測し、その予防策を検討することが必要になります。
そこで、発明的問題解決(IPS:Inventive Problem Solving)の基本ソフトであるIWB(Innovation WorkBench)には、そのような実装段階で問題になる二次的問題にも対処できるように、最終的な解決策の評価プロセスの中に不具合予測(FP)の簡略版が組み込まれています。
なお、不具合分析(FA)、不具合予測(FP)について専門的な検討が必要であれば、それぞれ完全版のソフトウェア(プロ仕様)が別途用意されていますので、そちらを使用することをおすすめします。