条件で分離するオペレータ

今回は条件で分離するオペレータについて説明します。 条件で分離するオペレータのグループは、システムまたはプロセスが互いに矛盾する要請を満足させる、または相反する条件で動作することが求められている場合に使用します。
条件で分離するオペレータには次の11の種類があり、問題の性質によって適当なものを使い分けます。
(1)互いに矛盾する要請を条件・特性で分離する
(2)分離効果を使う
(3)部分的に軽減する
(4)光学の特性を変える
(5)第2の場を導入する
(6)添加物を導入する
(7)要素の追加の特性を使う
(8)システム内の場を使う
(9)周辺環境の場を使う
(10)放出されるエネルギーを使う
(11)場の提供者を探す
以下に、それぞれのオペレータの内容を説明します。
(1) 矛盾する要請を条件・特性で分離する 変化させることのできる何らかの属性あるいは条件を探し、その属性の値あるいは条件がある状態の時には1つの要請を満足し、別の状態の時に反対の要請を満足するようにしてください。
(2) 分離効果を使う グループ内の1つの対象物にだけ影響を与えたい(分離したり、その特性を変更するなど)場合は、その対象物の特殊性や機能を利用することを検討してください。その特性や機能を示す作用を探して適用してください。
(3)部分的に軽減する 特定の空間、期間において作用や結果を最大にし、更に他の空間、期間において、それらを最小にするには、作用を最大にすると同時に、最小の作用が必要とされる空間や期間に対し保護するための物質を適用してください。
(4) 光学の特性を変える あなたの目的か環境の光学の特性を変えることを考慮してください。色、透明、光輝、色調、飽和、明るさ、コントラストなどを変更することを考慮してください。
(5)第2の場を導入する 他の場や場を持つ物質を追加すれば、システムの機能を拡張できる場合もあります。
(6)添加物を導入する 添加物を導入してください。システムまたはプロセスは、どちらでも既存の制御可能な場(力、影響または作用、あるいは利用するエネルギーの種類)に反応する構成要素または素材を導入することによってより効果的に制御できるか、または追加の制御可能な場を作成します。
(7)要素の追加の特性を使う システム、あるいは環境において既に利用可能な物質の追加の特性を使用することを考慮してください。例えば、場(力、影響または作用、あるいは利用するエネルギーの種類)を感知するか、または変換する物質の能力は、情報を提供するために使用することができます。
(8)システム内の場を使う 場(力、影響または作用、あるいは利用するエネルギーの種類)の導入が必要な場合は、システム、またはプロセスの中で既に利用可能な場を活用してください。特に、システムが現在使用している基本的な場を使用して機能を追加することを検討してください。
(9)周辺環境の場を使う 場(力、影響または作用、あるいは利用するエネルギーの種類)の導入が必要な場合は、環境内に既存の利用可能な場(特に、重力、太陽光・熱、その他の輻射、地球の電磁場などの自然界のエネルギー)の活用を検討してください。
(10)放出されるエネルギーを使う 対象物、システム、またはプロセスから放出される音、熱、電磁場などのエネルギーを活用することを検討してください。
(11)場の提供者を探す 場(力、影響または作用、あるいは利用するエネルギーの種類)の導入が必要な場合は、利用可能な様々な物質の中に存在する場の使用を検討してください。