時間で分離するオペレータ

今回は時間で分離するオペレータについて説明します。 時間で分離するオペレータのグループは、システムの時間依存の特徴の修正により状況を改善することを含んでいます。 空間で分離するオペレータには次の23の種類があり、問題の性質によって適当なものを使い分けます。
(1)相反する要請を時間で分離する
(2)事前に処理(作用)する
(3)事前に部分的処理(作用)する
(4)事前に配置する (5)処理を中断する
(6)時間をずらす
(7)柔軟化する
(8)プロセスの後の処理を使う
(9)エネルギーまたは物質を集中する
(10)事前破壊
(11)強度を低下する
(12)事前に内部応力を与える
(13)道を作る
(14)特性の類似したシステムの多重化
(15)安定性を低下する
(16)対象物を可動に変更する
(17)可動部分に分割する
(18)物理的効果を活用する
(19)可動物体を導入する
(20)交換可能な要素を使用する
(21)自動的に交換される要素を使用する
(22)柔軟性を持った要素を導入する
(23)調整可能な要素と連結を適用する
以下に、それぞれのオペレータの内容を説明します。
(1)相反する要請を時間で分離する システム、またはプロセスが相反する要求を満たさなければならない、または相反する機能を実行しなければならない、あるいは相反する条件下で動作しなければならない場合は、相反する要求、機能、または条件の発生時期が別々になるように、動作を(実際に、あるいは理論的に)予定してください。
(2)事前に処理(作用)する 要求される処理(作用)の全体、または一部を事前に実行することを検討してください。
(3)事前に部分的処理(作用)する 穴あけ、分割などの機械的な加工・処理においてはエネルギー消費量、処理に要する時間、精度などについて求められる要件を満たさなくてはなりません。これらの特性値をあげて、主要な処理の効率を向上させるためには事前の処理を行っておくことが有効です。
(4)事前に配置する 操作の実行時に使いやすいように、物体を事前に配置することを検討してください。
(5)処理を中断する 処理(作用)を中断して、他の処理、特に両立しない処理のために機会を作ることができるかどうかを検討してください。例えば機械加工を中断して、計測を行うこともできます。一つのプロセスを複数に分割して、各種の操作を順番に実行することを検討してください。
(6)時間をずらす 並列プロセスに問題がある場合は、工具やワークに対する逐次処理を検討してください。
(7)柔軟化する システムやプロセスをより柔軟で適応可能性の高いようにする。
(8)プロセスの後の処理を使う 終了ごろ時間を使用することを考慮する、あるいはの後に、終了するか修正するプロセスを行なうオペレーション。
(9)エネルギーまたは物質を集中する 少量の物質(エネルギーを含む)が効果がない場合は、特定の位置にそれを集結させようとしてください。 多数の同時の出所を使用することを考慮してください。
(10)事前破壊 対象物を破壊して分離するには、次の二つの手順を試してください。まず、切込、刻目、ミシン目などをつけて準備的な破壊の状態をつくります。次に、対象物に打撃を与えて完全に破壊します。この二段階の方法により、エネルギの消費を軽減し、精度を向上させ、全所要時間を短縮することができます。
(11)強度を低下する 望ましい効果を生むために対象物、またはシステムの強度の軽減(または破壊)を検討してください。
(12)事前に内部応力を与える 段階的な分割を試みてください。まず、少量のエネルギを使い、分割位置に内部応力を発生させます。次に適度のエネルギを使い、分割します。
(13)道を作る 道具に合った正しい方法、すなわち操作しやすい方法を探してください。
(14)特性の類似したシステムの多重化 特性が類似している複数のシステムを統合することを検討してください。構築された多重システムでは、その下位システムが他の機能を補足または拡張する場合もあります。
(15)安定性を低下する システムの動力を増大させるには、以下の操作によってシステムの安定性を低下させてください。a.複数の安定状態を導入する(双安定膜のような装置を使用)、b.自転車で提供されるような動的な安定性の適用、c.安定性の維持に一定の制御を必要とする根本的に不安定なシステム(飛行機など)の使用
(16)対象物を可動に変更する システムの動力を増大させるには、システムの静止部分を可動に変更してください。
(17)可動部分に分割する システムの自由度は、相互に可動する部分にシステムを分割することによって増すことができます。その過程で、システムに適用する場(力、作用)の効果は、システムと以下との間の結合と同じように保持することができます。たとえば、ちょうつがいと他の磁気装置、柔軟で弾性のあるプラスチック要素など。
(18)物理的効果を活用する システムの内部動力は物理効果、例えば広範な特性が簡単に変化する物質の移相(いわゆる「理想的な物質」)によって増強することができます。
(19)可動物体を導入する 可動対象をシステムに導入すれば、システムの内部動力を強化することができます。
(20)交換可能な要素を使用する システムやプロセスの動作時に相互に交換可能な複数の要素を供給することによって、システムやプロセスの汎用性を向上させることを検討してください。
(21)自動的に交換される要素を使用する システムやプロセスに必要な要素を準備してください。その後、それらの要素を使う順序をプログラムしてください。
(22)柔軟性を持った要素を導入する 要素の形状や特性の変更をプログラムできるような機能をシステムやプロセスに供給してください。
(23)調