短期間で次世代商品・サービスの企画提案を考えるには

次世代商品・サービスの企画提案を担当する企画者、開発者は、
●新規事業を企画する部署を立ち上げたが、具体的な作業の進め方がわからない
●経営理論、経済理論、マーケティング理論やたくさんの管理技術があり、いろいろと試みたが、納得感のある提案が作れない
●製品・サービスでの企画の実績はあるが、事業企画は初めてである
●新規事業として技術の用途開発を提案したいが、どう提案したらいいかわからない
●外部機関の支援を受けているが、難しすぎて今後自分たちにはできそうもない
●対象が広すぎて、どこまでの情報を収集して取り組めばいいのかわからない
●顧客のニーズの具体的な内容を想定することができない
●短期計画は見通せるが、中期、長期となると自信がない
●事業の見通しについて、社内での共有化ができていない
●新規事業を企画構想できる人材が育たない
のような種々の悩みを抱えていることと思います。

その理由は、企画のよりどころを何に求めたらよいのかがわからない、からではないでしょうか。そのため、従来は企画提案に先立ち、高価な外部調査機関による膨大な未来予測資料を入手していたのではないでしょうか。

発想を転換して「未来は予測しようとするのではなく、未来を創造する」ことを考えましょう。未来を創造するには、まず未来を想像する方法がわかればいいのです。

人工システムや自然界のシステムが進化する過程を丁寧に観察すると、システムが進化してゆく過程で見受けられる短期的・長期的のあらゆる傾向(進化のトレンド)があることがわかります。

人工的なシステムの歴史的な発展の過程に繰り返して観察される傾向を「進化のパターン」といいます。

「進化のパターン」は、そのパターンに沿ってシステムが変化してゆく中で順次経過してゆく典型的な段階を示す「進化のライン」を認めることができます。

「進化のライン」という系統的な段階を知っていれば、あるシステムがそのライン上で現在どの段階にあるか、今後どのような変化の道筋をたどる可能性が高いか、という判定をすることが可能になります。つまり、そのシステムの今後の発展の道筋を予測することが可能になるのです。

アイディエーション・インターナショナル社が開発したDE(Directed Evolution®:戦略歴世代進化)は、対象として選択したシステム(製品、技術プロセスなど)を新しい世代のシステムへと進化させる企画の立案作業を支援するプログラムです。

本格的なDEのプロセスは、概略以下のとおりの手順に従います。
1.プロジェクトの目的を設定する
2.システムの過去情報の収集と解析
(1)進化史上の主な事象と、それらの間の相互関係を明らかにした歴史マップを作成する
3.次の進化ステップの予測と問題抽出
(1)進化を阻害する主な力や制約を明らかにする
4.アイデア出しとコンセプト生成
(1)問題の状況を表した因果関係モデルを作成する
(2)方向付けられた進化の指針と、問題解決の指針を得て、指針に沿ったアイデアを創出する
5.進化シナリオの作成
(1)たどり着くゴール、必要な条件、現実的な方法を明らかにする
(2)必要となる資源を明らかにする
(3)進化上の問題を明らかにし、方策案を準備する
(4)必要な知的財産の保護の方策を講じる
6.行動計画の作成と実行
(1)パイロット・プロジェクトの計画
(2)システムの進化をサポートする
①計画からの逸脱の予測
②システムの進化状況の継続的モニタリング
③計画(システムの進化シナリオ)の修正

トライアルの場合には、DEの知見である「進化の可能性に関する情報バンク」と「進化のパターン/ライン」に焦点を当てて、短期間で次世代商品・サービスの企画提案を考えます。

DEに興味を持たれた方は、まずは、具体的なテーマでDEのトライアルを検討されることをおすすめします。