月別アーカイブ: 2016年3月

【IdeationTRIZ通信】「未来制御のための進化のパターンとライン」

I-TRIZ推進協会にて公開を続けている長谷川公彦のブログのご案内も4回目になりました。

ただ今ご案内しているテーマは、DE(Directed Evolution)ですが、I-TRIZ(IdeationTRIZ)のご紹介を続けてきたアイディエーション・ジャパンとしても、皆様に最もご理解いただきたいテーマでもあります。

未来は実は方向づけられている。
未来は予測するものではなく、制御することができるものだ。

その真実をご理解いただきたく、しばらくお付き合い下さい。

第4回目は2010年9月06日と14日の記事をまとめてご紹介します。

http://i-triz.org/blog/
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「アイデアを出すためのコトバとイメージの使い方」
進化を続けるTRIZ(革新的問題解決理論)を使いこなす
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■「未来制御のための進化のパターンとライン」
http://i-triz.org/blog/?p=20
(2010年9月06日の記事より)

イノベーションを起こすような発明は、10年以上たたないとその価値がわからないといわれるように、10~20年先の未来を制御しようとすれば、10~20年先の未来がどのようになるかを推測しなければなりません。

以前に、技術進化のほか、社会、市場進化を含む400以上の進化のラインを備えた「新世代DE」が、アイディエーション・インターナショナル社から2009年にコンピュータ・ソフトウェアで提供されたことをお話ししました。

しかしながら、具体的なテーマについて新規製品・サービスの企画を考える場合には、DEのソフトウェアに組み込まれている膨大なデーターベースのすべてを使用するということはなく、テーマに関連する箇所を重点的に見ていくことになります。

そこで、まず、I-TRIZの中で現在日本語化されている進化のパターンとラインについて見ていきましょう。 発明的問題解決のためのソフトウェアのIWB(Innovation Work Bench)では、アイディエーション・プロセスの「結果評価」という解決策を評価する段階に、「進化のパターン/ラインの適用」という項目で登場します。

これは、エンジニアリングプロセスの最終段階に進化のパターンとラインを使用すればよいということではありません。

I-TRIZでは、むしろ、問題状況の把握・分析の段階、アイデアの発想・解決策の構築の段階のすべてにおいて、技術システムの進化の法則性を意識しながら思考していくことが特徴となっていますので、「結果の評価」段階では、解決策を一層進化させるために進化のパターンとラインを使用するという意味になります。

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■「進化のパターンとラインとDE」
http://i-triz.org/blog/?p=21
(2010年9月14日の記事より)

DE(Directed Evolution:方向づけられた進化)の理論的な基礎は、1970年代中頃に開発された、人工的システムや自然のシステムが発展する過程で、強い、歴史的に何度も繰り返えされている傾向をまとめた「進化のパターン」に基づいた「TRIZの技術予測」です。

アルトシュラーによって最初に発見された進化のパターンは、
(1)工学システムの完全性
(2)工学システムにおけるエネルギーの流れ
(3)工学システムにおける同期化されたリズムまたは部分の調和
(4)工学システムの理想性の増加
(5)工学システムを構成するサブシステムの非均等な進化
(6)全体的なシステムへの移行
(7)工学システムにおけるマイクロレベルからミクロレベルへの移行
(8)物質・場関与の増加
の8つといわれています。

その後、アイディエーション・インターナショナル社によって改訂、再構築、拡張がなされた「技術進化のパターン」は、
(1)進化の段階
(2)理想性が高まる方向への進化
(3)システム要素の非均等な発展
(4)ダイナミック性および制御性が高まる方向への進化
(5)複雑性が高まり、その後単純化する方向への進化
(6)対応・非対応要素を伴う進化
(7)ミクロレベルおよび場の使用が増加する方向への進化
(8)人間の関与が減る方向への進化
(9)資源の関与が高まる方向への進化
のとおりです。

なお、アイディエーション・インターナショナル社の最新のIWBソフトウェア(Ver.3.2.9)に記載されている「技術進化のパターン」は、
(1)理想性の向上
(2)複合システム・多重システムの構築
(3)分割
(4)物質構造の開発
(5)ダイナミック化
(6)制御性の向上
(7)要素の汎用化
(8)要素間の対応・非対応
のとおりです。

TRIZの技術予測は、従来の技術予測と異なり、「進化のパターン」に従って導かれるもので、未来を評価しつつ次世代の製品やプロセスの開発するのに役立つアイデアを生み出し、未来の発展を実際に強制するものです。

TRIZの技術予測で、多数の「進化のパターン」と、より詳しい「進化のライン」が次世代の予測ツールとなることが明らかになり、その後(1990年代中頃)「TRIZの技術予測」は「方向づけられた進化の法則(DE)」へと変容し始めました。 つまり、「TRIZの技術予測」は、製品、プロセス、サービス、技術だけでなく、組織、企業、産業、市場、社会、文明といった人間活動やその他の領域の広範な進化に関する潜在的なシナリオの包括的なセットを提供する「方向づけられた進化の法則(DE)」に成長しました。

従来の技術予測では、「この製品、プロセスのパラメータで何が起こるか?」を問題にし、機械、手順またはテクニックの将来のパラメータを予測します。 TRIZの技術予測では、「この製品、プロセスの特定の予め決められた『進化のライン』に基づいて次世代へと発展させるためにはどんな変更を行うべきか?」を問題にし、予め決められた進化のパターン/ラインに基づく次世代の技術システムのコンセプトを開発します。

DEでは、「勝者になるために、明確にされたシナリオの包括的なセットからどの進化のシナリオを選ぶべきか?」を問題にし、製品、プロセス、サービス、技術、組織、市場等の進化の潜在的なシナリオの包括的なセットを入手します。

DEは、従来の技術予測やTRIZの技術予測とは異なり、一度だけの行為で終わりません。対象となるシステムの進化を監視し、必要なタイミングで積極的な影響を与えることのできる新しい技術や材料を組み込んでいくことにより、製品、プロセス、組織等の運命(未来)を制御することを考えます。 アイディエーション・インターナショナル社から2009年に米国で販売されたDEソフトウェア(新世代DE)では、技術進化のほか、社会や市場の進化を含む400以上の進化のラインが発表されています。

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【IdeationTRIZ通信】2016ベストプラクティス賞受賞

米国アイディエーション・インターナショナルlは、
アルトシュラー研究所(Altshuller Institute
(http://www.aitriz.org/))が主催する
TRIZCON2016(2016/3/3-5)において
「2016ベストプラクティス賞」を
受賞しました。

この賞は、現今の世界のイノベーション手法の
主流となっている「現代的TRIZ」の中でも、
最も傑出した指導力を発揮し、顕著な成果を
もたらした企業に授与されるために、
本年はじめて設けられたものです。

つまり、アイディエーション・インターナショナルは、
その輝かしい第一回目の栄冠を獲得したことに
なります。

アルトシュラー研究所は、イノベーションを
実現した企業や団体に対して、
導入した手法とその成果についての
詳細なヒアリング調査を永年にわたって行なっており、
今回の受賞は、その膨大な調査結果に基づくものです。

アイディエーション・インターナショナルは、
TRIZ教育を改善するための研修や
プレゼンテーション、出版物を通じ、
顧客の利益を生み出すために、
TRIZの技術や手法およびソフトウェアの高度化を
推進していることにおいて、
また実際に行なわれた幾多のプロジェクトにおいて、
その目覚ましい成果が認められたことになります。

アイディエーション・ジャパンでは、
今回の受賞を受け、
わが国においても、引き続き、
この実績のあるイノベーション創出の活性化手法を
広く展開してまいります。

http://ideation.jp/f_news/201603/

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【IdeationTRIZ通信】「DEと未来学」

I-TRIZ推進協会にて公開を続けている長谷川公彦のブログのご案内も3回目になりました。
(昨年末からこれまでの間、都合でお休みをいただいておりましたが…。)

ご案内しているテーマは、DE(Directed Evolution)が続いていますが、I-TRIZ(IdeationTRIZ)のご紹介を続けてきたアイディエーション・ジャパンとしても、皆様に最もご理解いただきたいテーマでもあります。

未来は実は方向づけられている。
未来は予測するものではなく、制御することができるものだ。

その真実をご理解いただきたく、しばらくお付き合い下さい。

第3回目は2010年8月30日の記事をご紹介します。
http://i-triz.org/blog/?p=19
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「アイデアを出すためのコトバとイメージの使い方」
進化を続けるTRIZ(革新的問題解決理論)を使いこなす
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(2010年8月30日の記事より)

「DEと未来学」

戦略的に技術システムを将来世代へ発展させるための系統的なプロセスであるDE(Directed Evolution:方向づけられた進化)は、弁証法との整合性を持ちつつも、従来の技術予測とは一線を画したものであって、未来の新製品開発や新規事業の企画のための意思決定の方法論であることは、前回までにお話ししました。

今回は従来の技術予測方法である未来学とDEとの関連性について見ていきたいと思います。 未来学は、歴史上の状況を踏まえて未来での物事がどう変わっていくかを詳細に調査・推論する学問分野であり、1940年代中盤にドイツ人教授Ossip K. Flechtheiによって提唱されたということです。

その後、1960年代に学際的な性格なものに発展し、現在ではアメリカ合衆国等で学生が長期的なものの見方ができるような概念・ツール・プロセスを学習させるために使用されているとのことです(Wikipediaより)。

未来学では、以下の6つを前提としています(「未来を変えるちょっとしたヒント」、小野良太著、株式会社講談社発行)。

1.時は、絶えず一方向に流れており、逆戻りしたり堂々巡りはしない。
2.未来には、過去や現在に起こったことのないことが必ず起こる。
3.人は、今から先のイメージを持ってはじめて行動できる。
4.様々な知識の中で、未来に関する知識がもっとも重要である。
5.未来は、すでに決まっているわけではなく開かれている。
6.個人や集団の行動によって未来は創られる。

これらの前提の中で、興味深いのは4番目の「未来に関する知識がもっとも重要である」という点です。これは、未来を考察するには、過去や現在の知識だけではなく、未来の状況や状態に関するより広範な「未来の知識」が必要になってくるという意味です。

そこで、未来学では、「未来の知識」として示すために、未来の社会やその状況は過去や現在との「類似の部分」とまったく「新しい部分」とから構成されると考え、その「類似の部分」については多くの学問分野に存在する知識を演繹的に活用して明らかにしようとします。

一方、未来の「新しい部分」を考察するには、人間が持っている、未来の事柄を思い描く力である想像力を使うということです。 つまり、未来学では、過去や現在の類推で考えられる部分には既存の知識を演繹的に応用し、まったく未知の部分には想像力を働かせて、総合的に未来の知識を創造することになります。 既知の知識を演繹的に応用し、未知の部分には想像力を働かせるという点では、DEも同じです。 DEでは、まず、生活、社会、市場等のトレンドから製品やサービスの大きな方向性を見出そうとします。

その上で、究極の理想解(あるべき姿)を描き、進化のパターンやTRIZの問題解決手法を使って、未来の製品やサービスのコンセプトを創造するといった方法を採用しています。 その過程では、当然に未来学の6つの前提のすべてを考慮することになりますが、DEでは具体的な製品やサービスのコンセプトを創造することを目的としているため、発明的な思考を取り入れた手法となっています。

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ブログサイトには、様々なテーマの記事が満載です。
どうぞ直接ご訪問下さい。
http://i-triz.org/blog/

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★無料特別セミナー(5/17)は満席になりました。★
ありがとうございました。
7月以降の同セミナーは受付中です。
いずれの日程も、満席になりしだい受付を終了します。
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http://ideation.jp/f_seminars/introduction/

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【I-TRIZ通信】新体験セミナー料金体系変更のお知らせ

このほど、当社のIdeationTRIZ新体験セミナーの体系が変更になりましたのでお知らせします。

1) ながらく、新体験セミナー「新製品企画力養成コース(ディレクテッド・エボリューション:DE)」のみ一日セミナーとして運営していましたが、これを他と同じく午後半日のコースに変更しました。
この結果、新体験セミナーはすべて午後半日のコースとなりました。

2) これに合わせて、新体験セミナーの受講料を一律おひとり10,000円(税別)とさせていただくこととなりました。

3) 但し、同一セミナーに同一企業・団体から複数で参加される場合には、お二人目からは半額の5,000円(税別)とさせていただきます。
* おひとりで受講するよりもお得になります。どうぞ、職場の方々をお誘いの上、ご参加ください。
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★★セミナーお申込みの状況★★
●プラクティショナ資格認定セミナー ==============
既にお申込みを開始していますが、会社の承認待ちということで、仮申込みをしたいとのご要望も寄せられています。
セミナー会場の都合上、お申込みは人数制限をさせていただきます。ご検討の方はお急ぎ下さい。
http://ideation.jp/f_seminars/certify_ips_practitioner/

●IdeationTRIZ入門セミナー ================
先日このメルマガでご案内してから、早速たくさんの方にお申込みを頂きました。
5/17(火)につきましては、残席わずかになりました。
ご検討の方はお急ぎ下さい。
http://ideation.jp/f_seminars/introduction/

なお、5/17(火)が満席となりました場合には、次の開催は7/5(火)となります。
こちらにつきましても、満席となりましたら、随時受付を終了させていただきます。
ご検討の方はお急ぎ下さい。
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【I-TRIZ通信】無料 特別セミナー: IdeationTRIZ入門コース開講

無料 特別セミナー: IdeationTRIZ入門コースが開講します。

最初の開催は、2016年05月17日(火)です。

まだ開催まではお時間がありますが、お申込みが定員になり次第受付を締め切らせていただきます。

お早めにお申し込み下さい。

http://ideation.jp/f_seminars/introduction/

以下、講演者からのメッセージです。

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今なお、創造活動というものは、個人の能力や偶然に依存していると考えている方が多いかも知れません。

でも、IdeationTRIZ(アイトリーズ)を習得すると、
決められた時間の中で、計画的に、確実に創造活動をすることができるようになり、
しかも、そのアウトプットの質も数も、これまでの比ではありません。

IdeationTRIZは、人間の様々な創造的活動で、繰り返し活用することができる「思考プロセス」を整理し、創造性を活性化・効率化する具体的な方法を提供しています。

この事実は、多くの方にはなかなか受け入れがたいことかも知れません。
事実を少しでも多くの方々に知っていただきたい。その一心から、「無料」でセミナーを開催します。

http://ideation.jp/f_seminars/introduction/

この特別セミナーは、次のよう方々を歓迎します。
* IdeationTRIZがどのようなものなのかを知り、すぐにでも実践したい方
* IdeationTRIZとこれまでのTRIZ(古典的TRIZ)との違いを知りたい方
* 古典的TRIZを学習または実践した経験をお持ちで、その結果に満足していない方

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【I-TRIZ通信】プラクティショナ資格認定セミナーがいよいよスタート

大変永らくお待たせいたしました。

ついに、IdeationTRIZ プラクティショナ 資格認定セミナーを開催する運びとなりました。

このプラクティショナ資格は、プロブレム・フォーミュレータ(PF)とアイディエーション・ブレーン
ストーミング(IBS)を連携させて、実践的な問題に対処する高い能力を有していることを米国アイディ
エーション・インターナショナル社が認定するものです。

期間は5カ月(=5回)に及びますが、毎回実践的問題の演習を行なうことで、皆さんは問題解決能力が
確実に高まっていくことを実感いただけます。

プラクティショナ資格認定セミナーの内容はこちらです。
http://ideation.jp/f_seminars/certify_ips_practitioner/

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プラクティショナ資格認定セミナーの受講には、IdeationTRIZ(IPS)1級の認定資格を有している
ことが必要です。
* IdeationTRIZ(IPS)1級認定資格は、IdeationTRIZ(IPS)2級PF資格及びIdeationTRIZ(IPS)
2級IBS資格の両方を取得すると、自動的に付与される資格です。
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以下は、プラクティショナ資格認定セミナー開催前に予定されている2級セミナーです。
まだ、1級資格を取得していない方は、これを機会にぜひ取得することをお奨めします。

●IdeationTRIZ(IPS)2級 IBS資格認定セミナー(2日間)
・2016年04月21日(木) 10:00~17:00
・2016年04月22日(金) 10:00~17:00
(両日ともに出席することが必要です。)
http://ideation.jp/f_seminars/certify_ips1/

●IdeationTRIZ(IPS)2級 PF資格認定セミナー
・2016年04月26日(火) 10:00~17:00
http://ideation.jp/f_seminars/certify_ips2/

* なお、プラクティショナ資格認定セミナー受講前に受講資格を満たしていない方で、後日必要な
セミナーを受講する予定のある方は、お申込みフォームの最後にある「ご質問等」の欄にその旨を
お書き下さい。お申込みを受けさせていただく場合もございます。