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コア技術の用途開発とその実践ノウハウ

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―資源の有効活用プロセスと進化パターンの使い方―

 技術進化のパターンは、技術開発に費やされた時間や資源を横軸にとり、技術の進歩度合いを縦軸にとったグラフを作ると、技術開発のスタートは緩やかに、そしてその後、急速な進歩をたどり、再び緩やかになって限界へと達するというように、アルファベットのS字型の曲線(これを、Sカーブという)を描くという。
 新技術を開発しても、それを受け入れる市場ができていない場合には、いわゆる「死の谷」に落ち込んでしまい、日の目を見ずに終わる(幼児期のままで終わる)ことがある。
 また、本来成長期にあるはずにもかかわらず、複雑で、生産量が比較的少なく、競争も激しくない製品では、可能な改良のアイデアが出尽くしていないうちに、固定化してしまい製品の性能が長期間ほとんど変化していない場合がある。
 成熟期にある製品では、それまでにシステムに関する標準は確立され、固定化されているため、原理的に高度な発明は行われず、改良といっても仕様の最適化、妥協的な設計、小さな発明が行われるだけである。その一方で、売り上げは順調に伸びているため、新しいシステムへ移行することなどには思いも寄らず、いつもの間にか安価な代替システムに市場を奪われてしまうことになる(破壊的イノベーション)。
 このような、幼児期、成長期、成熟期における成長不振な製品の場合には、いずれも、システムやその周辺に存在する「資源」(*注)を見逃しているか、またはそれらの「資源」の活用が不十分であることに起因している。
 いずれのケースも問題解決の鍵は「資源」の有効活用である。となると、既存の技術の新しい用途を見つけ出す「用途開発の手法」を適用することで乗り越えられる。
 今回のセミナーでは、「資源」を有効活用するため「進化のパターン」というツールを使った用途開発のための強力な手法を紹介する。これにより、本来の既存技術の用途開発はもちろん、幼児期、成長期、成熟期における成長不振な製品の改善を可能にする手段について解説する。

 (*注):ここで、「資源」とは、経営の分野でいわれている「人、モノ、金、情報、設備」に限らず、問題解決に役立つものすべてを指す。具体的には、「システムに付随するすべての内容と性質などで、システムの特性に変化する可能性をもっているもの」をいう。
○受講対象:
 ・新製品の技術開発に携わっている方
 ・自社のコア技術の有効活用を考えている企画担当者、技術開発担当者

○受講後、習得できること:  セミナーの最後には、復習の意味で簡単な「演習」を予定している。参加者には、用途開発の思考プロセスを体感することで手法を自分のものにして、職場に戻っていただければと思う。

日時 2016年9月7日(水) 10:30~16:30
会場 [東京・大井町]
きゅりあん5階第1会議室(JR京浜東北線 大井町駅東口より徒歩1分)
受講料 1名46,440円(税込(消費税8%)、資料・昼食付)
* お申込み要領の詳細は、 主催者サイト をご覧ください。
講師 アイディエーション・ジャパン株式会社
取締役CTO 長谷川公彦
内容 1.用途開発の必要性
 (1)企業を取り巻く環境の変化
 (2)アウトサイド・イン発想
 (3)技術ロードマップ
 (4)用途開発の展開方向
 (5)シナリオ中に散りばめられた用途候補

2.用途開発に関する一般的概念
 (1)Sカーブの段階と検討事項
 (2)技術開発から用途開発へ
 (3)用途開発の発想(事例:人工臓器プリンタ)

3.用途開発のためのシーズとニーズ

 (1)顧客ニーズ志向のアプローチ
 (2)技術シーズ志向のアプローチ
 (3)技術が持つ機能に着目する
 (4)シーズとニーズのマッチングによる用途開発の事例

3.自社技術の評価とコア技術
 (1)自社コア技術の検討手順
 (2)コア技術の選定とその評価基準

4.技術連鎖による用途開発
 (1)技術システムの進化と顧客ニーズ
 (2)基本機能と使用機能
 (3)技術戦略と用途開発
 (4)顧客ニーズから導かれる用途開発
 (5)上位概念を介した用途開発

5.進化のパターン、ラインの利用

 (1)Ideation TRIZによる新用途の開発
 (2)Sカーブの諸段階
 (3)用途開発とは理想性を高めることの一つ
 (4)単一機能から複合機能への進化
 (5)汎用性の増進による用途開発
 (6)機能の柔軟化による用途開発
 (7)柔軟化(ダイナミック化)の進化パターン
 (8)システムへの移行と進化

6.効用展開による用途開発
 (1)用途開発の手順
 (2)進化のライン
 (3)効用展開を支援するイメージ思考法
 (4)イメージ思考法の可視化例
 (5)異質の組合せ法による用途の発想
 (6)等価変換理論による用途開発の手順 
 (7)等価変換理論による用途開発の事例

7.新しい用途の市場性の確認
 (1)用途開発を実現する場合の検討事項
 (2)市場規模
 (3)市場多様化
 (4)投資収益率

8.用途開発のための参考資料
 (1)製造業の業種一覧

【演習】
 (1)進化のパターンの使い方

  <質疑応答>
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