コンサルタント紹介:技術問題解決思考プロセスのプロフェッショナル
コンサルタント: 長谷川公彦

Ideation TRIZ Consultant

コンサルタント: 長谷川公彦 (Kimihiko HASEGAWA)

長谷川公彦
長谷川 公彦
アイディエーション・ジャパン株式会社
取締役 CTO シニアコンサルタント
NPO法人 日本TRIZ協会理事
NPO法人 知財経営推進協会理事
(社)発明協会 知的財産アドバイザー

【資格】
  • 国際認定TRIZプラクティショナー
  • 認定Ideation TRIZスペシャリスト
  • TOCICO認定ジョナ
  • TOCfE (TOC for Education)国際認定

―あいさつ―

学生、学院生の就職準備のためのスキルアップや企業内研修で、現在最も人気があるのが、ロジカル・シンキング(論理思考)、コミュニケーション能力向上に関する講座のようです。それに合わせたように、大型の書店ではこれらの本がたくさん陳列されています。

あたかも、ロジカル・シンキング(論理思考)、コミュニケーション能力が社会人に求められる基礎的な能力である、というのが現代の常識である、といった感じを受けます。

しかしながら、ロジカル・シンキングでは、物事の解決策を考える場合に、MECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive:漏れなくダブりなく)という概念に基づいて問題に対する原因や方策を考えるといいますが、そもそも物事を要素に分類する際に、同じ要素が一つの概念だけで整理できるとは限らないのでないでしょうか。むしろ、一つの要素が複数の概念に関係していることの方が多いように思います。

そのため、現代のようなあいまいで複雑な問題を抱えている時代では、論理思考だけでは解決策の見えない行き詰り現象が起きているのではないでしょうか。

要素還元主義と機械論的世界観からなる近代科学の方法論であるロジカル・シンキングでは、理屈としては理解できても実践になると思ったほどの効果が発揮できないという状況が鮮明になってきているといっていいと思います。

あいまいで複雑な問題に対しては、むしろ物事を断片化しないで問題のある対象を全体と部分との関係でとらえることが重要であり、部分と部分のつながりの問題として考える必要があります。

単なる論理思考だけでは解けない企業と顧客との二項対立問題などは、一つ上のレベルから見るか、そもそもの原点に返ったシステム思考の発想が必要とされます。

たとえば、あいまいで複雑な問題の解決には、問題のある対象を部分と部分の有機的なつながりとして捉えるシステム思考に則った因果関係分析を行うことが有効です。

対象システムの状況を機能の因果関係として表現する因果関係モデルを作成することで、部分と部分、部分と全体のつながりを明らかになり、どこに手を打てばよいか、どこに手を打てば何がどうかわるかが、目で見てわかるようになります。

その上で、創造思考を働かせることで、あいまいで複雑な問題の解決を図るという考え方が、私たちがお勧めする実践的問題解決手法の基礎になっています。

創造思考を行う場面では、過去の先人の知恵を体系化した約500種類の問題解決のパターンを使った類比思考を採用していますので、初心者の方にも取り組みやすい手法です。

是非、論理思考と創造思考を統合した、実践で思った効果を発揮できる思考プロセス(アイディエーション・インターナショナル社が開発した思考プロセス)を身につけて、世の中をリードするイノベータになってください。